彼岸花を真っ赤に撮るには工夫が要る。
カメラのオート機能任せに撮れば
気の抜けたコーラの様な色になる。
光の反射を除くために
偏光フィルターをレンズに填め込む。
露出をややマイナス目にして
葉の緑に溶け込まない程度のさじ加減。
人工かつ意図的に創り出される赤色。
写真用語の中に「記憶色」と言う言葉がある。
旅行先で見た、海、空、山、町並みが
「今でも瞼に焼き付いている」などと人は言う。
しかしながら瞼に写るは膨張されし記憶の妄想。
透き通るような青
燃えるような赤
これ程胡散臭い表現もないだろう。
写真だろうが、映像だろうが、肉眼だろうが
我々は目に映る妄想の連続を自己完結的に解釈し
ただ安心しているだけなのかもしらん。
幻想だとしてもそれに酔っていたいのは私の意志
偽りの赤だとしてもそれに染まってしまえば分らないもの
染まっていく私は案外馬鹿なほど健気で、
自分で言うのもなんですが可愛い乙女している
征服されたい
その願いを叶えつつあるように感じさせるのです、
私を捉えている赤は
実際にはただの薄汚れた雑草にすぎないのかもしれないけれど
漂白されるのはもう無理だろうから
あとは黒く染まるくらいしかできない?
芸術方面のことならあにいのがご存知かしら?
血液の赤はきれいよ
だからすきなの
それだけはきっと裏切らないわ
コメント by まりまり — 2006/10/11 @ 22:49
そうだな
血の赤から熱い何かが抜け落ちて
綺麗な紫になるかもしれない。
死を象徴する色、紫
初めと最後はやはり漆黒だろう
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コメント by まさなを☆管理人 — 2006/10/11 @ 23:57